2013年10月12日土曜日

無料で大学講義をiPadで受ける事ができる MOOC

有名大学の授業を集めた無料ネット講義配信「MOOC」が急成長している。ハーバ

ード大、MIT、北京大、東大…、世界中の「教室」がお茶の間に。既存の大学・教
授の反発はあるが、MOOCは教育のあり方を変革している。日経ビジネスDigital

Massive Open Online Course(大規模公開オンライン講座)がフル名称だ。これを支えているのが、そしてこんな事を実現したのがインターネットによるオンラインシステムである。昨日書いたサザンのコンサートを映画館に配信する仕組みも革命的で、これを実現したのが通信技術である。

Moocでの授業は、インタラクティブ環境があり、質疑ができる上に受講者への設問もあるそうだ。最終的には理解度が試され(テストなど)修了書を貰う事ができる。Mookではエデックスという無料講義配信がメジャーだが、、他にもコーセラとユダシティーがある。コーセラには9月から東大から講義を提供始めたそうである。

「今でしょう」の東進も衛星を使ったオンライン授業をやっているが、予備校ではそれ程珍しい事ではない。むしろその大枚払った予備校から行く大学が、しかも自分で合格できそうにない人にも門戸を開いたのである。しかも無料で。しかし国によっては大学が無料の所もあるから、無料自体は珍しくない。

例えば、いまはやりの「ビッグデータ分析」に関する授業がMookにあったらどうだろう。この技術を身につけるために、多くの受講者は個人であれ法人であれ、数十万も払って教育を受けている。実践的な部分だけ知れば良いと言う事だろうが、大学の場合はその背景から技術までトータルに教えてくれる。そんな技術者なら会社としては雇ってみたいと思うだろう。しかも一流大大学のお墨付きまであるのである。

実際にMookを提供する会社では、認定者への企業からの問合せを受けているそうである。これらの会社のビジネスモデルは、企業への人材斡旋料も収益元と考えているようである。ITとして注目すべきは、エベックスが開発したエッセイ自己採点の人工知能である。これらが進めば多くの受講認定が可能になると期待されている。

通信技術は多くの革命を起こすが、結局は大学の授業を配信すると考えた者、配信に授業を提供した大学の先進的な考えかたが在ったから、Mookのような仕組みができあがったのである。YouTubeがでて久しいが、映像の送受信で何ができるかを考えるのも新しいITの使い方を示すものだろう。

iPadでは当然インターネットに繋がるし、どこにでも持ち歩けるので、Moocのようなサービスを有効に使うことができる。授業だからかしこまって、と言う事はないだろう。デスクトップや重たいノートでは実現できない。このような新しいサービスを効率的に使えるのがiPadの使い方でもある。


2013年10月9日水曜日

「Office for iPad」は進行中──スティーブ・バルマーCEOが発言

 「iPad版Officeは進行中だ」──米調査会社Gartnerがフロリダ州オーランドで開催の年次カンファレンス「Gartner Symposium/ITxpo 2013」の10月8日(現地時間)のキーノートに登壇した米Microsoftのスティーブ・バルマーCEOがそう語った。(ITmedia エンタープライズ2013年10月09日 06時44分 更新)


以前から言われていたが、やはり開発が進んでいた。どうやらMicrosoftは売りきりのOfficeではなく継続的収益をあげるオンラインでの利用を推進してくるみたいだ。当面は両立てでパッケージとオンラインで提供するだろうが中期的にはオンラインでの販売になるかもしれない。


Office Mobile for Office 365 subscribersがすでに6月に出ているが

これは小さい画面つまりiPhoneやWindowsMobileであるらしい。iPadではインターフェースが異なったものに成るようだ。しかしこれらを使うにはMicrosoftのサブスクリプション型オンラインオフィススイート「Office 365」のアカウントが必要である。


「Office365」の日本で使えるものは

Office Home&Business」と言うタイトルで価格も31,290円からである。これは画面を見る限りWindows8にも対応しているようだ。このアカウントがあればOffice Mobile for Office 365 subscribersと言う事だが、やはり画面は小さいスマホが対象のようでiPadには最適化されていない。


どうしてもiPadで使いたい場合は、Web経由の「Office Web Apps」を利用する事が推奨されている。これは幸いにして無料版がある。SkyDriveのアカウントを作る必要がある。オンラインストレージの無料登録で7G使える。今時少ないが、仕事に使うなら有料で増やす事もできる。iPadで共有したいファイルだけならこれでも十分かも知れない。



Office Web Appsを使うには

上の画面のメニューに「作成」という所がある。それを選ぶと
①ドキュメントの種類(EXCELかWORDかなど)を聞いてくるので、
②ここでEXCELを選択をして、
③ファイル名を入れると普通にEXCELの画面が出てくる。

いつもの顔なので何の抵抗もないはずだ。その上Windows8を意識しているためタッチ仕様になっている。指で選択できるように幅を持たせたり工夫が施されている。当然PC,Mac,iPadで同じ操作が可能だ。



SkyDrive画面
EXCEL画面



ただMS-OfficeをiPadでどれだけ使うかが問題だし、マクロなどが動くのだろうか。Mac用にもMS-Officeがあって、とても重宝しているが、マクロ入りの物があると仮想ソフトVM fusionWindowsを立ち上げ、MS-OfficeWindows版で動かしている。WindowsとMacではパスの切り方も違うのでそもそもマクロを共有できない。しかし稼働するOSを見てそれくらい切り替えて欲しいと思うのだが。ユーザーとしてはEXCELで作成したアプリが使えれば、それに越した事はないだろう。

ただ以前から言っているように、iPadは開発機ではないし、これから出てくるアプリは恐らくOffice的なものでない。もっと簡便におよそ業務で使われるコマンドは音声やボタンの移動などでできるだろうし、加減乗除などはデータの形式を見て自動で計算してくれるかもしれない。EXCELも当初の表計算ソフトに比べれば、格段に使いやすいが、使いやすさという点ではこの数十年変わっていない。キーボードを前提とするとこの形式が最高だったのかも知れない。

しかしちょっとした計算や、添付ファイルのEXCELにコメント入れたり、式をちょっと替えてみたりと大がかりでなくても、あれば便利ではある。ただちょっとした利用なら「Office Web Apps」で十分とも言える。

2013年10月8日火曜日

iPadペーパーレス会議システム

iPadペーパーレス会議システム「スマートディスカッション」がキッセイコムテック株式会社から発売された。

ペーパーレスが叫ばれて久しいが、中々実現できなかった。タブレットが出てきて、電子書籍など紙のない世界が出てきたことは記憶に新しい。この「スマートディスカッション」には以下の様な特徴がある。


1.ワンタッチで会議資料を配信

サーバーから資料が配信できるようになっているから、直前の差し換えもできる。電子ならではである。また一斉に同期できるので一台づつデータを落とすなどしなくて済む。

2.便利な会議支援機能

発表者の画面が、閲覧者画面にも表示できる2画面表示機能がある。
また資料に手書きメモができるそうだ。

3.万全のセキュリティー対策

会議室(データがある所?)のパスコードロックや
会議資料の自動消去機能もあるのは良い

4.デジタルカタログとしても利用可能

大量のプレゼン資料やカタログ・マニュアルなども一元管理できるので
営業・販促ツールとしても利用できる。


基本費用が(サーバーシステム・iPadアプリケーション50ユーザー)90万円との事である。
一台当たり18.000円を安いと見るか高いと見るかは使い方次第だろう。本当に会議だけなら少々高いと思うが、プレゼン、資料提供など営業的に使うならこれは安いだろう。

■ この手のシステムのメリットは


会議室システムとは言うものの基本的な機能としては、資料の配信機能なので、いろいろなシーンで使う事ができると言う事である。また手書きが出来ると言う事は、配信先毎のデータを保存していると思われる。後で利用が可能な筈だ。



■ その他のiPadを利用した会議システム








2013年10月6日日曜日

電子化カルテにタブレットを活用

最近電子カルテに関連する仕事に際して、話題がタブレットになった
ので、今回のテーマにした。

カルテを電子化することにより下記のような利点がある。

1) 複数の科を受診する受診者や入院受診者の検査結果 等の情報を外
来や病棟において、どこでも共有できるようになるため、医療の質及
び医療安全の向上につながる。

2) カルテや検査結果の搬送等にかかる時間を短くすることで、受診
者の待ち時間の短縮が目指ざせる。

3) 医療情報のデータ化に伴い検査結果等の提供が容易になり、受診
者との情報共有によりインフォームドコンセントを実現できる。

導入事例>

病院にとって最大の悩みはバッテリーの駆動時間だった。病院は
NECの電子カルテシステムを入れていたが、3年ほどでPCのバッテ
リーが15分ほどしか保たなくなった。(筆界道社会保障病院)

交換すればPC70台と、費用も馬鹿にならない。

ここで利用されたのがiPadである。WindowsXPの時にも書いたが、
PCの移行をPCで行うのは、良い方法ではない。その一部や今回の用
途によってはiPadだけで十分である。

しかもタブレット方式ならではのタッチパネルによる入力容易性、教
育をしなくても使える利便性により多くのメリットがでてくる。

多くの病院で電子カルテを導入されているが、メーカ色もでていて統
一できていない事がある。これはこれで標準化の問題で課題になる
が、これは別に機会に書きたい。

<検討事項>

導入に際して検討したことは以下の3点である。

1) 現在使っている電子カルテシステムが使える事
2) 端末からでも電子カルテの機能を全て使える事
3) 低コストによる移行をする事

一件ハードルが高そうであるが、iPadもコンピュータであることを
認識できれば、解決方法は至って簡単に思い浮かぶ。

iPadを業務で使うには、何もアプリを開発しなくても使う事ができ
る。これは端末として利用する事を意味する。リモートデスクトップ
方式である。かつこれまでのPCはリモートされるPCとしてコンセン
トに繋がれて生きる道が残されている。


PocketCloud リモートデスクトップ - RDP / VNC


リモートアクセスに関連して、セキ
ュリティ対策に日本ベリサインの
電子証明を入れた。その他iPadと
Bloetoothで接続できるバーコー
ドリーダーも導入した。

<課題>

ただここでの問題は、キーボード用に
作られてシステムを使うにはiPadを使っているのにもかかわらずキーボ
ードが必要になる。これがどうしても許せない場合は、入力項目だけで
もFileMakerなどで画面を開発する事もできる。

しかしタブレットの利用は、単にアプリを使うだけでなく、PCの端末
替わりで使える上に、小型軽量化され稼働時間が長いなど利点が多い
と言える。




【この記事のまとめ】

iPadを利用するというと、それはPCと別物とされるがそれではな
い。タッチ用アプリを使えるし、リモートアプリを介してPCのソフ
トをそのまま使う事ができる。

もっと広い視点でタブレットの導入を考えなければいけない。ランニ
ングコストもPCに比べて低いので、短期にみても費用的に有利と言
える。

2013年10月3日木曜日

スマホに根付くか「指紋認証」



■ スマホに根付くか「指紋認証」

米Apple(アップル)が新型スマホ「iPhone 5s」に採用した指紋認
証機能が注目を集めている。

指紋認証技術はこれまで金融機関や企業向けシステムなどで使われて
きたが、年間数千万台以上も出荷される一般消費者向け端末に採用さ
れるのは初めてである上、指紋認証システムのセキュリティーの堅牢
さを疑問視する声もまだあるからだ。

iPhoneを舞台にした「壮大な実証実験」の行方はいかに…。

(2013/10/3 7:00 日本経済新聞 電子版)

<生体認証はどんな仕様>

指紋認証にもいくつかの方法があるが、アップルの方法は指紋の凹凸
を検証する方法で、スキャンして指紋印影をベクトルデータで持つも
のではない。





小型の装置に埋め込むには良い方法とされている。これに似たスマホ
の認証方法でソフトバンクがカメラを使って認証する方法があるそう
だ。カメラなら標準装備だし特別のセンサーが入らない事がそのメリ
ットとされている。つまりアプリだけで認証できるアルゴリズムを確
立している。

さて難しい話はここまでとして、この指紋認証も発売後数日でドイツ
のハッカーに破られている。つまりは単独の装置だけでは、いくら頑
張っても破られる可能性が高いと言う事である。

<どこまでセキィリティー?>

とは言っても二重三重でかければ、安全性は増すものの、使い勝手が
悪くなる。スピード重視の業務には使えない。トレードオフである
が、どうだろう。

私がこれまでSOX対応をやっていて一番監査法人の要求で頭にきた
のは、机上の理屈だけでものを言う事だった。そんなにセキュリティ
ーをかけたら業務ができませんよ。クライアントの代わりに何度も大
声で言ったものだ。

実務はそれ程、スピードを必要とされている。かといって仕事に大事
な顧客情報や自社の技術情報などは外部に漏らしてはいけないのは確
かである。

<どう対策する>

やはりここで言えるのは、デバイスにデータを格納してはいけないと
言う事。そして紛失したら、すぐさまデバイスの中身をデリートでき
るリモート環境を持つ事。これだ大事だと考える。

ディフェンスは確かに大事だが、オフェンスも必要な事はよく言われ
る事である。セキュリティでオフェンスすると言う事は、攻撃を受け
たときの倍返し施策を取る事である。つまり折角盗んだデータがつか
えない状態にする事だ。

iPhoneなどは位置情報も分かるので、追跡も可能だし、電源が入っ
ている間にリモートで削除する。このサービスはキャリアでもあるし
これを専門にする会社もある。BPC対応の為にもすぐに施策を打つ
べきである。


【この記事のまとめ】

1.重要なデータはデバイス内に入れない
2.セキィリティーは破られる事を前提にするも最新を使う
3.破られた後の対応として、リモートでデータを削除する